火災警報器の交換は、設置から10年が目安です。
古いかどうかは、本体の前面にある「交換期限」か、製造年で分かります。
電池式なら、自分で取り替えられます。
確かめ方、選び方、取り替えの手順、古い器具の捨て方、訪問販売への備えまで、順に書きます。
この記事のポイント
- 目安は設置から10年で、前面の「交換期限」か製造年を見て確かめる
- 買うときは、適合表示と型番を確かめる。
電池式なら、取り付けは自分でできる(配線につながった100V式は、電気工事が必要) - 消防署や市役所が警報器を売りに来ることはないと、自治体が案内している。
訪問販売で契約した場合は、書面を受け取った日から8日間、解約できる場合がある
火災警報器が10年で交換になる理由
火災警報器は、普段は音を出さないまま、常に作動しています。
10年ほどたつと、電池が切れたり、内部の電子部品が劣化したりして、火事のときに働かないおそれがあります。
設置から概ね10年たったものは、本体を交換することが望ましいとされています(消防庁)。
住宅の火災警報器は、新築が2006年6月から、既存の住宅も遅くとも2011年6月までに、設置が義務になりました。
2021年6月には、既存住宅の義務化から10年がたっています。
2026年の今、2016年ごろまでに付けた警報器は、10年を超えています。
| 消防庁が公表している数字 | 内容 |
|---|---|
| 設置率と条例適合率(2026年6月1日時点) | 設置率は85.5%、義務のある場所すべてに付いている条例適合率は66.8%(標本調査で、誤差を含む) |
| 作動確認の結果(同じ調査) | 作動確認を行った世帯のうち、4.3%で電池切れや故障が確認された |
| 付けている家の被害(2020〜2023年の集計) | 付けている場合は、付けていない場合に比べて、死者数と損害額が概ね半減、焼損した床面積は約6割減 |
電池切れの警告音が鳴っているあいだも、火災を知らせる機能は働くと、国民生活センターは2017年に確認しています。
ただし、その状態がいつまで続くかは分かりません。
警告が出たら、すぐに交換します。
家の警報器が交換時期か確かめる3つの方法
天井や壁の警報器を、見上げて確認します。
脚立が必要なときは、平らな場所に立てて、天板には乗らないでください。
不安なときや手が届かないときは、無理をせず、家族や管理会社に頼みます。
購入時の確認点として、日本消防検定協会は、前面の見やすい位置にある「交換期限」の表示を挙げています。
自動試験機能が付いた製品では、この表示が省かれていることがあります。
本体に、製造年が書かれています。
場所は製品によって違います。
設置したときに書き込んだ年月があれば、それも使います。
どちらかが10年を過ぎていたら、交換します。
警報を止めるボタンを押すか、ひもを引くと、音が鳴ります。
点検は、月に1回ほどを目安にします。
鳴らないときは、電池切れか故障が疑われます。
取扱説明書で確認して、電池か本体を交換します。

10年を過ぎていなくても、電池切れの警告音が鳴ったり、作動確認で鳴らなかったりしたときは、交換します。
作動確認は、音が出ることの確認です。
火災を感知する性能まで確かめられるものではありません。
| 確かめた結果 | 次にすること |
|---|---|
| 作動確認で鳴らない、または電池切れの警告音が鳴る | 交換のサイン。早めに交換する。買うまでの間も、取扱説明書を確認する |
| 10年を過ぎている(2016年ごろまでに付けた) | 交換を前提に、付ける場所と個数を数えて、買うものを決める |
| 10年未満で、作動確認で鳴る | 月に1回ほどを目安に点検を続ける。設置した年月が書いてなければ、今書いておく |
交換する前に決める3つのこと
1. どこに付けるか
消防法で義務になっているのは、寝室と、寝室がある階の階段です。
台所は、市町村の条例で義務にしているところがあります。
たとえば神戸市は、台所も義務です。
| 場所 | 義務かどうか | 向いている感知方式 |
|---|---|---|
| 寝室 | 義務(消防法) | 煙式 |
| 階段(寝室がある階の最上部) | 義務(消防法) | 煙式 |
| 台所 | 推奨。市町村の条例で義務のところがある | 熱式が向く(調理の煙や湯気を誤って感知しにくい) |
| その他の居室 | 国の基準では義務ではない。条例で義務にしている市町村がある。消防庁は、すべての居室への設置を勧めている | ― |
義務の中身は、市町村の火災予防条例で違います。
住んでいる地域の消防署か、市の案内で確認してください。
台所に煙式と熱式のどちらを付けるかも、その案内に従います。
3階建て以上の住まいは、寝室の2つ下の階の階段にも付けるよう、パナソニックが案内しています。

2. 煙式にするか、熱式にするか
煙式は、火災の初期に出る煙を感知します。
火災では煙が先に上がることが多いので、寝室や階段に向いています。
熱式は、周りの温度が約65℃(定温式の場合)に達すると鳴ります。
調理の煙や湯気では鳴りにくいので、台所に向いています。
| 煙式 | 熱式(定温式) | |
|---|---|---|
| 感知するもの | 煙 | 周りの温度(約65℃に達したとき) |
| 向く場所 | 寝室・階段 | 台所 |
| 調理の煙・湯気 | 反応することがある | 反応しにくい |
| 義務との関係(パナソニックの案内) | 寝室・階段は、煙を感知するものの設置が義務 | 台所は推奨(条例で義務の市町村がある) |
3. 電池式の単独型か、連動型か
単独型は、火元の警報器だけが鳴ります。
連動型は、1か所で火災を感知すると、家じゅうの警報器が鳴ります。
消防庁は、交換するときに、連動型や、ガス漏れ・一酸化炭素の発生も感知する複合型への交換を勧めています。
| 住まいの状況 | 考え方 |
|---|---|
| 平屋や小さな住まい、賃貸で、まず交換だけしたい | 電池式の単独型。配線の工事が要らず、手軽に取り替えられる |
| 階数が多い、寝室どうしが離れている、音が聞こえにくい家族がいる | 連動型を検討する。電池式でも、無線で連動する製品がある(配線は不要) |
| 石油ストーブやガス機器を使う | 消防庁が勧める、一酸化炭素やガス漏れも感知する複合型を検討する |
連動型は、単独型より高くなります。
Amazonの検索結果で見た範囲(2026年10月24日)では、無線連動の子器が7,146円で、単独型の2倍以上でした。
品番は、メーカーの販売終了の案内に入っているものがあるので、買う前に確認します。
買うときに確認する5つのこと
- 適合表示があるか。
2014年4月以降は、検定の適合表示が付いた製品が、適合品として売られています。
古い「NSマーク」の製品は、2019年3月31日まで販売が認められていました - 感知方式(煙式・熱式)が、付ける場所に合っているか
- 電池寿命が約10年か。
パナソニックが示す10年は、年2回の動作試験をした場合の目安で、使用条件によって短くなることがあります - 新品か。
中古品は、製造年や使われてきた状況が分からないので、避けます - 型番が現行品か。
パナソニックの電池式は、末尾にKが付く品番について、2026年3月31日に生産を終える予定と、メーカーが案内していました。
店にまだ出ていることがあるので、現行の品番かどうかを見ます。
届いたら製造年を確かめ、設置した年月を本体に書いておきます
火災警報器の価格は、メーカーや機能で違います。
西宮市の案内(2025年3月更新)では、1個3,000〜5,000円程度とされています。
例:パナソニックの電池式・単独型
例として、メーカーの公式ページに現行品として載っているものを挙げます。
基準は、現行の品番であること、音声で知らせること、電池寿命が約10年であること、検定番号が公式に載っていることです。
今回、公式情報で確かめたのは、パナソニックだけです。
他のメーカーの製品も、同じ項目で見比べてください。
| けむり当番 薄型2種 | ねつ当番 薄型 定温式 | |
|---|---|---|
| 品番 | SHK484551 | SHK481551 |
| 感知方式 | 煙式 | 熱式(定温式) |
| 向く場所 | 寝室・階段 | 台所 |
| 電池寿命 | 約10年 | 約10年 |
| 警報 | 音声あり | 音声あり |
| 検定番号 | 住警第30〜7号 | 住警第30〜10号 |
表は、パナソニックの公式ページ(2026年10月24日確認)をもとにしています。
引きひもは別売です。
僕は使っていないので、使い心地は書きません。
必要な個数は、寝室の数、階段、台所で決まります。
例として、2026年10月24日のAmazonの価格(けむり当番2,850円、ねつ当番2,870円)で計算します。
| 住まいの例 | 個数 | 合計 |
|---|---|---|
| 平屋、寝室2部屋、台所に付ける | けむり当番2個、ねつ当番1個 | 8,570円 |
| 2階建て、2階に寝室2部屋、階段、台所に付ける | けむり当番3個、ねつ当番1個 | 11,420円 |
Yahoo!ショッピングには、けむり当番3個とねつ当番1個のセットで、9,454円〜9,550円の出品もありました。
まとめ買いのほうが安いことがあります。
価格は変わります。
下の商品枠の価格は、販売店の表示で、ここに書いた金額と少し違うことがあります。
寝室・階段に付ける煙式(けむり当番)です。
台所に付ける熱式(ねつ当番)です。
費用の目安:自分で替えるか、頼むか
| 方法 | 費用の目安 | ひとこと |
|---|---|---|
| 自分で取り替える(電池式) | 本体代のみ。1個およそ2,500〜2,900円(2026年10月24日・Amazonと Yahoo!ショッピングの出品) | 脚立での作業になる。手順は次の章 |
| ガス会社などのリース | 契約先による | ガス会社によっては、リースがあると西宮市が案内している |
| 業者に頼む | 本体代と取り付け費用。相場を示す公的な資料は確認できなかった | 必ず見積書をもらい、同じ型番の本体代と見比べる |
訪問してきた業者に、10万円の取り付け費用を言われたという相談が、堺市の消費生活センターで紹介されています。
次の章の「訪問販売に注意」も読んでください。
電池式の取り替え手順
電池式は、配線の工事が要らず、自分で取り替えられます。
手順は、パナソニックの案内の例です。
メーカーや機種で違うので、付属の取扱説明書に従ってください。
天井の配線につながった100V式は、電気工事が必要です。
自分で外さないでください。
天井から電線が出ている、電池の表示がない、見分けられないときは、外さずに、取扱説明書か、販売店・電気工事店に相談します。
脚立は、平らな場所に立て、天板には乗らないでください。
本体を持って押し上げ、左に回すと外れます。
取り付けネジをドライバーでゆるめて、古いベースを外します。
位置の目安は、天井なら、壁と梁から0.6m以上、エアコンの吹き出し口から1.5m以上離します。
壁なら、天井から0.15〜0.5m以内です。
条件に合わないときは、消防署に相談します。
本体を持って押し上げ、右に回して取り付けます。
ボタンかひもで、音が鳴ることを確かめます。
設置した年月を、本体に書いておきます。
古い警報器の捨て方
捨て方は、市町村で違います。
一例として、千葉市(2019年更新の案内)では、本体は不燃ごみ、電池は有害ごみで、分けて出します。
電池が外せない機種や、リチウム電池の扱いは、市町村に確認してください。
電池を外せるかどうかと、その外し方は、機種によって違います。
取扱説明書かメーカーのサイトで確認します。
無理に分解せず、出し方は、住んでいる市町村のごみの案内で確認します。
賃貸の場合は、先に連絡する
借家の場合、借主と家主のどちらが取り付けるという決まりはなく、家主に相談するよう、西宮市が案内しています。
費用を誰が持つかは、契約書や管理会社に確認してください。
自分で替える前に、管理会社か家主に連絡します。
訪問販売に注意
消防署や市役所が、自分で、または業者に頼んで、警報器を売ることはないと、自治体が案内しています。
「消防署の方から来ました」「点検に来ました」と言う訪問者には、注意してください。
「今だけの特別価格」や、点検を口実に家に上がり込む手口も報告されています。
- 点検は、ボタンかひもで、自分でできます。
業者に頼む必要はありません - 家の中には入れず、周りの人や、消費生活センターに相談する
- その場で契約しない。
必要だと言われたら、交換期限か製造年を、自分で確かめる - 訪問販売で契約した場合は、法定の書面を受け取った日から8日以内なら、書面か電磁的記録で、契約の解除ができます(特定商取引法第9条)。
当てはまらない契約もあるので、早めに相談する - 困ったときは、消費者ホットライン188か、近くの消防署に相談する
よくある質問
- 10年たっても、作動確認で鳴るなら、交換しなくていいですか?
-
鳴っても、10年を目安に交換することが勧められています。
10年ほどたつと、電池切れだけでなく、内部の電子部品の劣化も考えられると、消防庁が説明しています。 - 電池だけ交換できますか?
-
電池を交換できる機種と、本体ごと交換する機種があります。
電池切れの警告が鳴ったときは、取扱説明書の指示に従います。
10年がたった警報器は、本体ごとの交換が勧められています。 - 料理や湯気で鳴ることがあります。
-
調理の煙や湯気、ホコリや小さな虫、くん煙式の殺虫剤で、火災ではないのに鳴ることがあります。
止めるときは、ボタンを押すか、ひもを引きます。
殺虫剤を使うときは、警報器をビニール袋で覆い、終わったら必ず元に戻します。
台所には、誤って感知しにくい熱式が向いています。 - 「ピッ」という音が、ときどき鳴ります。電池切れですか?
-
電池切れや故障を知らせる警告音かもしれません。
音の種類や間隔は機種で違うので、取扱説明書で確認します。
警告が出たら、電池か本体を交換します。 - 台所に付けないといけませんか?
-
消防法で義務になっているのは、寝室と階段です。
台所は、市町村の条例で義務にしているところと、勧めているだけのところがあります。
住んでいる地域の案内で確認してください。 - 次の交換を忘れないための方法はありますか?
-
設置した年月を、本体に書いておきます。
スマートフォンのカレンダーに、10年後の予定を入れておく方法もあります。
まとめ
まず、家の警報器の前面と製造年を見て、10年を過ぎていないか確かめてください。
10年を過ぎていたら、寝室・階段・台所の数を数えて、煙式と熱式を選びます。
買うときは、適合表示と型番を確認します。
取り付けたら、設置した年月を本体に書いておきます。
費用は、電池式なら1個2,500〜2,900円ほどです。
訪問販売で急がされても、その場で契約せず、188に相談できます。
火事のほかに、地震や津波への備えを神戸の施設で学んだ記録もあります。

出典と確認日
公式の情報の確認日は、2026年10月24日です。
製品の品番・価格・販売状況は変わることがあるので、買う前に販売ページで確認してください。
- 消防庁「消防の動き」2026年10月号 住宅用火災警報器の設置率等の調査結果(PDF)
- 消防庁予防課「住宅用火災警報器の普及推進について」2026年3月(PDF)
- 消防庁・日本火災報知機工業会 リーフレット「住宅用火災警報器」(PDF)
- 日本消防検定協会 住宅防火の知識(住宅用防災警報器)
- 国民生活センター 住宅用火災警報器の公表(2017年9月7日)
- パナソニック 住宅用火災警報器 交換の目安と方法
- パナソニック 住宅用火災警報器 設置場所と取り付け位置
- パナソニック 電池式 単独型の製品ラインアップ
- 神戸市 住宅用火災警報器の設置場所
- 西宮市消防局 住宅用火災警報器(借家・費用・訪問販売)
- e-Gov法令検索 特定商取引に関する法律(第9条 訪問販売の申込みの撤回等。条文は2026年10月24日に確認)
- 箕面市 住宅用火災警報器は10年で取り替えを(点検の方法・訪問販売)
- 堺市 火災警報器の訪問販売の相談事例
- 千葉市 住宅用火災警報器の捨て方

